風変わりな職業/「この世にたやすい仕事はない」津村記久子

小説

自分に合った仕事が分からない。

もっと楽な仕事がしたい。

こう思っている人も多いのではないでしょうか。

私たちの永遠の課題かもしれません。

今回は、そんな気持ちを持つ人が共感できる、お仕事小説をご紹介します!

「この世にたやすい仕事はない」津村記久子

タイトルから厳しい現実を突きつけられているようですが、作中ではいろんな少し変わった仕事が出てきます。

この中から自分に合う仕事を見つけることができるのか、楽な仕事はあるのか。

みんな同じ思いがあるんだなと共感でき、少し楽な気持ちになれる物語です。

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こんな人におすすめ!

  • 自分に合った仕事を探している人
  • 少し変わったお仕事小説を読みたい人
  • 仕事面で悩んでいる人

小説家の監視やバスのアナウンスなど、少しマニアックな仕事が登場します。

自分にはどんな仕事が向いているんだろうと悩んでいる人には役に立つものがあるかもしれません。

あらすじ

みはりの仕事

前職を燃え尽き症候群で辞めた主人公は、「一日中コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますかね?」と相談員さんに聞いてみます。

そこで紹介されたのが、小説家の監視の仕事でした。

監視対象者の山本山江は、知人からそれとは知らずに密輸品の『何か』を預かっているそうで、カメラを仕掛けてブツが発見されるのを待っているそうなのでした。

山本山江はかなり長い時間家にいるので監視の仕事も思ったより大変で、そのうちに山本山江の購買事情に影響を受けて、同じものを欲しくなったり食べたくなったりするようになりました。

それでいて家に帰るのは遅くなるので、結局は買えずにストレスが溜まる毎日です。

そのうちに、ブツが隠されているらしい大量のDVDを山本山江が整理し始めました。

バスのアナウンスの仕事

次は、循環バス『アホウドリ号』の存続のため、アナウンス広告を出したい店などの宣伝文句を考える仕事でした。

先輩社員の江里口さんは手際もよく丁寧に教えてくれます。

あるとき、江里口さんの作ったアナウンスを聞いて、こんなお店あったっけ?と思うものがありました。

不思議に思って現地に行ってみると、開店直後のお店を見つけました。

その後も同様なことが何件も起こるのでした。

おかきの袋の仕事

前職のアナウンスを考える仕事を買われ、おかきの袋裏に文章を書く仕事を始めます。

このおかき会社では、楽しく勉強しながら食べられるようにと、『世界の謎』『日本の毒のある植物』といった知識やネタを書いているのです。

前の担当者が休職中らしく、代わりに主人公が担当することになりました。

一人でやる仕事のため気楽なようにも思われましたが、社員の袋裏に関しての思い入れが強く、新たに取り扱うトピックを決めるために投票までするという、案外重要な仕事のようでした。

そのうちに家にいる時間にも、これはネタになるんじゃないか?などとあれこれ考えるようになります。

路地を訪ねる仕事

次は初めてデスクワーク以外の仕事をすることになりました。

事務所にいた盛永さんという人から、店舗や民家などを訪ねていって、半年前のポスターの貼り替えをするという仕事を任されます。

実際にエリアを回ってみると、盛永さんのポスター以外に『さびしくない』というポスターが貼ってある家があることに気付きました。

『さびしくない』は寂しくならないようにとポスターを貼るように促し、ときどき交流会も開いているようなのでした。

大きな森の小屋での簡単な仕事

簡単な仕事、と言われていたように、大林大森林公園という広大な公園の中の小屋にただいるだけの仕事でした。

管理事務所からさらにカートで進んだところにある小屋で、一人でチケットのミシン目を入れるか周囲を散策するか。

基本はこの2つしかありませんでした。

あるとき、小屋から少し出て戻ってくると、自分ではない誰かが使用した形跡がありました。

どれも単純な仕事のようで、やってみると様々な角度で大変さが見えるのでした。

実際の仕事も同じだろうなと、共感できるのではないでしょうか。

感想

最初の仕事を燃え尽き症候群で辞めた主人公。

そのあとも仕事を転々としますが、そんな不安定さとは対照的に、物語のテンポは淡々としている印象を受けました。

仕事で悩んでいる人でも、いい意味で感情を揺さぶられずに読むことができるのではないかと思います。

小説家の監視をするだけの仕事でも、他の仕事にはない大変さ、過酷さがあることが分かります。

それぞれの仕事でそれぞれの苦労があって、働いている人であればどこか共感できる部分があるのではないでしょうか。

最後に

今回は「この世にたやすい仕事はない」という小説を紹介しました。

仕事に悩みがある人には共感できると思いますし、風変わりな仕事が出てくるのでそうでない人も楽しく読めるのではないかと思います。

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ここまでご覧いただきありがとうございました!
また次の記事でお会いしましょう。

ありがとうございました!

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