一人でこそこそ読みたい。なぜならニヤニヤしちゃうから。
どうも「あすよみ!」です。
さて、今回は芸人さんのエッセイをご紹介。
新潮社から出版された岩井勇気さんの「僕の人生には事件が起きない」です。
僕の人生には事件が起きない/岩井勇気
岩井さんはいわずと知れたお笑いコンビ「ハライチ」のボケ担当で、ネタも作っています。
色々なテレビ番組も出ていますしラジオ番組も持っていて根強い人気がある芸人さんですね。
一言で表すと
「僕の人生には事件が起きない」を一言で表すと、「芸人の目線から見た地味な日常を掘り下げた本」と言えるかと思います。
タイトルにもなっている通り、特別な事件は起きません。
むしろその普通の毎日、日常を、お笑い芸人の目線、いや岩井さんの目線で見るとどうなるのかを味わえるのがこの本の良いところだと思います。
前書きにもこう書いています。
「どうかこれを読んだ後、平々凡々な日常を送っていると思っている人でも、少しでもそれを楽しめるようになってくれたらなと思う」
ぜひ皆さんもこの本を読んで、自分の日常を見る視点に少しスパイスを加えてみてください!
こんな風に物事を見ると面白いかも、とヒントをもらえるかもしれません。
本の構成
本は連載されていたエッセイをまとめたもので、1つの話が数ページで終わります。
忙しい人でも隙間時間でも楽しむことができます。
話の内容としてはメゾネットタイプの家での暮らしや、コーヒーマシーンを買った話、組み立て式の棚にまつわる苦闘や思い出の話など、多くの人が経験したことがありそうな話題が多いです。
ただ、モノの見方やツッコミの入れ方が面白いんですね。
文章の中でも結構ツッコミを入れていて「は?」とか普通に書いてるのが、他の本を読んでいてもあまりないので印象的でした。
岩井さんの声で再生されるので、何かに向かってキレているのが想像できてくすっと笑えます。
あすよみおすすめエピソード
話は全部で25個あります。今回はその中でも特に好きな2つの話を紹介したいと思います。
「あんかけラーメンの汁を持ち歩くと」
これはタイトルから既に変な行動だと感じます。
のどの調子が悪く、はちみつ入りの特製ジュースを持ち歩き始めたことをきっかけに、その後餡掛けラーメンの汁を水筒に入れてみたという話です。
この時点で面白いんですが、それを街中の色んな所で敢えて飲むことで、「まさかこんなところで餡掛けラーメンの汁を飲んでるとは思わないだろうという」謎の背徳感を楽しんでいるというのが最高でした。
そういう楽しみ方をするのか、と思わず笑ってしまうエピソードです。
「麻雀の不吉な上がりのせいで死におびえる羽目になる」
好きな話もう一つは「麻雀の不吉な上がりのせいで死におびえる羽目になる」というタイトルの話です。
これは麻雀でとても珍しい勝ち方をしたが、どうやらその勝ち方(上がり方)が不吉な上がり方で「上がったら死ぬ」という噂があるようです。
そのせいでそのあとの生活の全てにおびえるという話なのですが、なんでも死に結びつけようとする発想が面白くて、思わず声を出して笑ってしまいます。
行動としては普通に家に帰ってご飯を食べたりお風呂に入ったりするだけなのですが、その心理描写がもはや漫才のネタかと思えるぐらいで、色々な死に方のパターンを考えていて、そのワードがどれも絶妙で笑えました。
この2つ以外にも面白い話はいっぱいあります。面白い話だけじゃなくて、岩井さんらしさが現れたのもあるかと思います。個人的には誕生日パーティーにわざと自作の絵を持ち込むという話は、正直ぞっとしました。
ただ総じてどれも面白く、岩井さんの日常をのぞき見してニヤニヤできます。
こんな風に日常を見たら楽しくなりそうだなと思えるので、それをきっかけに自分の毎日も楽しく見えるかもしれません!
ちなみに芸人のエッセイ本が気になる人はぜひオードリー若林さんのデビュー作「社会人大学人見知り学部」もおすすめです。
こちらはもう少し内面を掘り下げる内容が多いですが、芸人さんの日常の観察力を楽しむことができます。
というわけで今回はハライチの岩井勇気さんの「僕の人生には事件が起きない」を紹介しました!
ニヤニヤ楽しめる本なのでぜひおうちで読んでみてください!
それではまた。
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