あなたにとってのヒーローは誰ですか?
私にとってのヒーローを聞かれた時、きっと片手で数える段階で「鳥谷敬」の名が挙がります。
鳥谷敬、それはプロ野球選手として阪神タイガースや千葉ロッテマリーンズに在籍し、卓越した守備力と強靭な精神力(と体力)を持って試合に出続けた男。
夢乗せてはばたけよ
鋭いスイング魅せてくれ
さあ君がヒーローだ 鳥谷敬
かっとばせー 鳥谷
彼の阪神時代の応援歌です。
まさに、彼がヒーローなのです。
今回はそんな鳥谷さんが書いた本「明日、野球やめます 選択を正解に導くロジック」を紹介。
鳥谷さんのファンはもちろん、ぜひ多くの方に読んでほしい一冊です。
試合に出場し続けるという偉大な業績を成し遂げた選手の秘訣や知られざる苦悩や葛藤は、きっと彼のファンでなくても学び感じ取るものがあるはずです。
明日、野球やめます 選択を正解に導くロジック/鳥谷 敬
こんな人におすすめ
「明日、野球やめます」はこんな人におすすめです
- 鳥谷選手のファン(もちろん!)
- 試合に出続ける選手の裏側に興味がある人
- プロ意識とその秘訣に興味がある人
鳥谷選手のファンのみならず、ぜひ多くの方に読んでほしいです。
彼の偉業を改めて振り返るとともに、その選手人生でどういったことを感じ、何をしてきたのかを知ることができます。
それはきっと、何かと戦う人たち(つまり皆)にとって、立ち向かう勇気とヒントをくれるはずです。
3つのおすすめポイント
ここからは「明日、野球やめます」の3つのおすすめポイントを紹介!
語られなかった栄光と苦悩の数々を知ることができる
鳥谷敬といえば長年阪神タイガースのショートを守りチームを引っ張ってきた、まさにヒーローと言える選手。
どんな怪我をしても試合に出場し続けるタフさと、球場では無表情に仕事をこなすそのクールさに熱狂したファンは数知れずだと思います。(もちろん私もその1人)
プロ野球歴代2位の1939試合の連続出場や、遊撃手として歴代1位の667試合連続フルイニング出場など、輝かしい結果を叩き出しています。
私が学生だった頃(2011年前後)は毎日テレビで阪神の試合を見て、鳥谷の打席を楽しみにしていました。
母が鳥谷選手のファンだった影響で、私も鳥谷選手を中心に応援していました。
その鋭いスイングと圧倒的な広さを誇る守備力。どれをとってもかっこよく、野球少年だった自分はそのプレーに惚れ惚れとしていました。
(あいにく守備位置が違うことや圧倒的能力不足で鳥谷選手の真似にも及びませんでしたが……笑)
もちろんそんなヒーロー鳥谷さんにも年齢やチーム事情という不安要素は付きまといます。
阪神タイガースでの晩年は代打起用が増えてなかなか思うような結果が出ないこともありました。
移籍した後のロッテマリーンズでは後輩へ刺激を与える良い手本として活躍しながらも、やはり若手の育成などのチーム事情もあり存分に出場することは叶いませんでした。
鳥谷さんは現役時代はメディアに対して主張することも少なく、私たちファンはそのプレーや表情を見て何かを感じ取ることが多かった記憶です。
そんな鳥谷さんが野球人生を通して何を感じたのかを赤裸々に語ったのが本書です。
そこには自分の能力や自信とチーム事情の乖離に対する憤りや不安、そしてそれを乗り越えた俯瞰した考えなどが描かれています。
現役時代にはなかなか知ることができなかった、当時の想いや苦悩を知ることができるのが、ファンとしてはとても嬉しい一冊です。
人間「鳥谷敬」の側面が知れる
「鳥谷敬」といえば、「冷静」「無表情」「クール」「鉄人」「タフ」などどちらかというと人間離れした存在のイメージが強い方が多いと思います。
ロッテに移籍してからは表情が柔らかくなったと言われることも多いかと思いますが、やはり野球選手としてのイメージはその徹底したプロ意識の高さが印象強い選手です。
しかし、この本では栄光だけでなくその裏にある苦悩や思いが綴られています。
熱狂して応援していた小さい頃の私は選手の気持ちを考えることもなく、ただその見た目やプレーしか見ていませんでした。
そんな私も大人になり、こういった本を通して当時の心境を知ることができるというのはとても嬉しいことです。
鳥谷さん選手は5児の父として子育てにも奮闘していたり、新たな挑戦としてマラソンを始めていたり、奥さんからの助言がとても参考になっていたり、ととても人間味溢れる一面を知ることができます。
当時のクールな印象はもちろん持っていますが、こうした人間味のある部分を知ることができて、より鳥谷さんのことを好きになりました。
どんな選手も、選手である前に1人の人間です。
だからこそ、人間としての一面を多く知ることでより熱く応援できるというものです。
これからの道はまだ分かりませんが、私はこれからも鳥谷さんを応援したいとより強く思いました。
準備の大切さ
この本では鳥谷さんの栄光や苦悩を始め、家族や哲学など様々なことが語られています。
その中でもやはり参考になるのが、そのプロ意識の高さ、つまり準備の大切さだと思います。
鳥谷さんは自分の引退に対して未練はないと語っており、もう一度プロ野球選手になったとしてもこれ以上の成績は出せないと思うとも書かれています。
つまりそれだけ、自分ができることをやってきたと言えます。
自分のやってきたこと(プレーヤそのための準備など)に自信があるからこそ、後悔なく引退することができたのだと思います。
試合に出続けるのも、他の選手に自分の仕事を明け渡したくないと思いながら準備を続けて勝ち取ってきたようです。
ファンからすると鳥谷選手が試合に出ているのは当たり前のように思っていても、当事者からすると常に不安と隣り合わせの中、そこを死守するために努力がされています。
そうしたことを改めて本人の言葉で綴られることで、準備の偉大さ、大切さを感じることができます。
私はスポーツ選手ではありませんが、自分の仕事における準備とはなんだろうかと見直すきっかけになりました。
ぜひ皆さんも鳥谷さんの準備に対する姿勢を感じてみてください。
最後に
今回は元プロ野球選手の鳥谷敬さんの著書「明日、野球やめます」を紹介しました。
歴代2位の連続出場記録と、ショートとして歴代1位のフルイニング出場など、とにかく試合に出ることにこだわり結果を出してきた鳥谷さん。
そんな鳥谷さんの気持ちや哲学を知ることができる、貴重な一冊です。
引退後は野球の解説やテレビ番組などの出演など、メディアでの活躍も増えています。
最近ではバラエティー番組などでも見られますし、フルマラソンの挑戦なども行われているようです(コロナで延期になっているようですが、ぜひ走る姿も見てみたいです!)
きっと鳥谷さんはどんな仕事に対しても、自分ができる最大限の準備をして取り組まれるでしょう。
そんな姿を見て、自分たちも勇気をもらい強くなれるかも知れません。
これからも鳥谷さんを応援しながら、それに負けないぐらい自分たちも頑張っていきたいですね。
それではまた別の記事でお会いできますように。
ありがとうございました!
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