ロボットと人間の心温まる物語。
そういってしまうと簡単ですが、そこに留まらない可愛さが溢れているのが「ロボット・イン・ザ・ガーデン」
ここから先、おそらく当ブログで一番「かわいい」という言葉が出てくると思います。
映画化もされて、原作を読んでみようと思う方もいらっしゃると思います。
(当記事は映画を読む前に原作を読んだ状態で執筆しています)
ぜひ原作を読む前の準備運動としてご覧いただければと思います。
既に本を読んだ人は共感いただけるとこれ幸い。
ロボット・イン・ザ・ガーデン/デボラ インストール
こんな人におすすめ
- 可愛いキャラ(ロボット)に癒されたい人
- 子供やペットなどを可愛いがった経験がある、または好きな人
- 今の自分を変えたい人
何よりタングの可愛さがひしひしと伝わってくるので、癒されたい人や何かを愛でたことがある人はきっとハマると思います。
人間と人間以外の生物の心の繋がりといったドラマが好きな人にもおすすめです!
また、主人公のベンは両親の死別や、夫婦生活の危機など様々な不遇に遭いながらも、ロボットのタングとの出会いを通して成長していきます。
今の自分から一歩踏み出したい人はそんなベンの活躍を見て勇気をもらえると思います。
あらすじ
イギリス南部のとある家、ベンと法廷弁護士のエイミーの夫婦は大きな危機を迎えていた。
ベンは数年前に両親を亡くしたことをきっかけに仕事も家事もせず、親から譲り受けた家で漫然と日々を過ごしていた。
バリバリとキャリアを歩むエイミーはそんなベンに我慢ができず、夫婦はもはや崩壊一歩手前。
そんなある日、ベンの家に現れた一台のロボット。
箱を重ねたような見た目は、各家庭に普及している最先端のアンドロイドとは明らかに違う。
体も傷だらけで汚れも多く、話しかけても答えるのは「アクリッド・タング」「オーガスト」の2語だけ。
分かるのは彼の名前がタングであることと、9月なのに8月と主張することのみ。
ある日、タングの体にひび割れたシリンダーと少しずつ減るその中の液体があることに気づいたベン。
体をよく見ると、掠れた文字で制作者のヒントが書かれていた。
正体不明のタングに興味を持つベン。
しかし妻のエイミーからするとそれも現実逃避の一つとしか思えない。
ついにエイミーに突き出された離婚の申し出を機に、ベンは意を決しタングを救うために旅に出る。
世界を旅するタングとベン。
微かなヒントを元にタングを救うために勇気を振り絞るベンの成長と、少しずつ仲が深まるタングのわんぱくさと可愛さ。
ロボットと人間の絆を描く心温まる物語。
おすすめポイント
ここからは「ロボット・イン・ザ・ガーデン」の3つのおすすめポイントを紹介します。
世界を旅する2人のドタバタ劇
「ロボット・イン・ザ・ガーデン」はある日突然ベンの自宅の家に現れた謎のロボット「タング」との出会いから始まります。
最初はほとんど会話が成り立たないタングとベン。
そんな中、ベンはタングの胸にあるシリンダーにヒビが入っていて、その中の液が少しずつ減っていることに気づきます。
この液がなくなるとタングが止まってしまうのではないかと思ったベンは、タングを作った人を探すべく旅に出ます。
ベンはイギリスに住んでいますが、そこからアメリカや日本、そしてとある諸島など世界中を旅します。
その道中でタングは様々な人や物、出来事に触れてどんどんと表現が豊かになっていきます。
新たな言葉や仕草が増えていき、ベンとのコミュニケーションも増えていきます。
しかしタングはまだまだ子供。
色々な場面で、ベンの予想を上回る暴れっぷり、甘えん坊ぶりを発揮します。
タングの挙動に、困り果てながら対応するベン。
タングを救うための旅の中繰り広げられるドタバタ劇はハラハラとドキドキに満ちています。
主人公ベンの成長に勇気をもらえる
ベンは獣医を目指していましたが、両親の死別もありその目標も挫折していました。
その後はただ家で漫然と過ごす毎日。
仕事も家事もしないベンに対してエイミーが怒るのも無理はないと思ってしまいます。
エイミーが家を出て行ったことをきっかけに、ベンは勇気を振り絞りタングを救うために旅に出ることを決意。
タングの制作者を見つけるたびは困難を極め、様々な場所を旅することに。
少しずつ謎が解明する中、タングともどんどん打ち解けていくベン。
子供のようにわがままな言動をするタングに、ベンは父親になった気分になります。
そして、タングとの交流が深まるにつれて、自分がいかに自分だけの視点で物事を見ていたのかを痛感するようになります。
旅の中で、タングへの気持ちが強くなったり、家を出て行ったエイミーの気持ちを考えたり、自分の将来に対しての考えを改めたり、ベンは様々なことを考え成長していきます。
家を出ることもままならなかったベンが、旅の経験を経て成長する様子は、自分を変えたいと思う読者の方に勇気を与えてくれます!
何よりタングが可愛い
何はともあれタングの可愛さが随所に溢れています。
困った時にベンの名前を何度も読んだり、ベンのお願いに対して「やだ」を繰り返したり。
嬉しい時には全身でその喜びを表現したり、ロボットなのに時には表情が変わるように見えたり。
初めてのものには興味を持って触れ合ったり(そして大人が困る対応をしたり)、映画や魚に大興奮したり。
様々な人や物との出会いを通して、タングの経験が増えて成長していく様子を味わうことができます。
個人的には、ベンとタングが飛行機に乗るシーンが大好きです。
登場前にチケットを買うところからわがままを言い、機内でもあれをしたいこれをしたいとベンに伝えるタングの様子はまさにパパに甘える子供のようです。
子供を持つというのはこんな感じなのだろうかと、思わずにやりとしてしまいます。
タングがどんな動きをしているのかをじっくり想像しながら読むと、より一層物語を楽しむことができると思います。
最後に
映画化もされて注目度が高まっている作品です。
ぜひ原作を読んだ方は映画を、映画から見た人は原作も楽しんでみてください!
主演は嵐の二宮和也さん。
私もぜひ映画を見にいきたいと思います!
それではまた別の記事でお会いしましょう。
ありがとうございました!
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