皆さん、こんにちは。
あすよみの雫です。
早速ですが、住野よるさんの代表作といえば、皆さん思い付きますか?
そう、「君の膵臓をたべたい」(通称キミスイ)です。
昨年映画化し、漫画も出版され、つい最近アニメ映画にもなりました。
それほどの人気作品です。
読んだことはなくても聞いたことはあるのではないでしょうか。
以前あすよみでも紹介しました。
詳しくはこちらの記事からどうぞ。
さて、そんな有名な住野よるさんですが、それ以外の作品は知らない、という方もいらっしゃると思います。
実にもったいない!
他にも素晴らしい作品があるので、ぜひ皆さんにもその良さを知ってもらいたいです。
そこで今回は、キミスイ以外の住野よるさんの作品を紹介していこうと思います。
おすすめポイント
本の紹介をする前に、全体を通しての住野よるさんの作品の魅力をお伝えしていこうと思います。
登場人物を身近に感じることができる
皆さんお分かりかと思いますが、「住野よる」という名前は本名ではなくペンネームです。
本名は明かされていませんが、ペンネームの由来、気になりますよね?
これはご本人がTwitterで発言していたものです。
教室のすみっこにいるような子の夜に創造性があるはずだという意味が(後付けだけど)ありますよw
確かに、住野よるさんの作品には友達がいない女の子やクラスでも目立たないような男の子がよく登場します。
同じように大人しく生活していた人にとって、とても共感ができるのではないでしょうか。
決して目立つ子にだけ焦点を当てない、というのが魅力の一つなのではないかと思っています。
独特の世界観
それぞれの作品についてはあとで触れますが、少しだけ不思議なことが起こったり、少し変わった力があったり、という物語がいくつかあります。
完全なSF、というわけではなく、少し不思議な物語、という印象です。
ファンタジー系が苦手な方でもためらいなく住野よるさんの世界に入り込んでいけますよ。
住野よるおすすめ小説
また、同じ夢を見ていた
おすすめ度 ★★★★☆
主人公の小学生の女の子は、ちょっと賢いが故にクラスの馬鹿な男子を敵対し、学校では友達がいません。
しかし退屈な学校を終えると、アバズレさんやおばあちゃんなど、素敵な友達に会いに行き、楽しい時間を過ごします。
そこではいつも尻尾のちぎれた猫と一緒です。
あるとき学校の授業で、「幸せとは何か」を考えることになり、毎日頭を悩ませます。
周りの大人にも聞いてみますが、なかなか答えは見つかりません。
幸せとは何か。やり直したい過去はあるか。
大人でも考えるのが難しい問題を、小学生と一緒に見つめ直す物語です。
女の子の周りではときどき不思議なことが起こります。
その謎が解けたとき、すべてが一つに繋がり、いいお話だったなと思えることでしょう。
小学生目線で物語が進んで行き、敬語で描かれているのでおとぎ話を読んでいるような印象があります。
「人生とは〜」が口癖の彼女は、子供ながらに大人びた発言をします。
少し的外れな子供らしいセリフもありますが、感心してしまうものもけっこうあります。
ここでは、その中で印象に残ったものを一つだけ紹介します。
だって、人生ってリレーの第一走者みたいなものだもの。自分が動き出さなきゃ、何も始まらない。
子供の純粋な気持ちから、私たちも多くのことを学べるんじゃないかと思います。
よるのばけもの
おすすめ度 ★★★☆☆
夜な夜な化け物になってしまう主人公のあっちー。
ある日の夜、化け物の姿で学校に行くと、そこにいたのはクラスでいじめられている女の子、矢野さんでした。
しかも驚くべきことに、彼女は化け物を見ても怖がらず、正体を見破ってしまいます。
クラスで嫌がらせを受けてもみんなに無視されても、いつもにやにやしている矢野さん。
昼はみんなと同じように矢野さんを無視するあっちーですが、夜は彼女とともに学校で「夜休み」を過ごすようになります。
みんなが無視しているから、みんなと一緒の行動をすれば仲間でいられる…。
みんなとは一体なんなのか。
どっちが本当の自分なのか。
そもそもあっちーはなぜ化け物になってしまったのでしょうか?
化け物というちょっとSFっぽいイメージですが、読み始めたときと読み終わったときではその印象は変わると思います。
か「」く「」し「」ご「」と「
おすすめ度 ★★★★★
5人の高校生の、ありきたりでちょっと特別な日常。
大人しい男の子、明るくて人気者の女の子、不登校になった女の子など、それぞれがそれぞれの考えを持っています。
教室という一つの空間で、違う考えを持って生活している生徒たち。それゆえにすれ違いや衝突も起こります。
そんなとき、誰がどんな行動をとるのでしょうか。
5つの章から成り、それぞれ別の登場人物の視点から描かれています。
自分も高校生に戻ったかのような気持ちになれます。
タイトルだけ見ると、頭上にハテナマークが浮んできますね。
「」は一体何を意味しているのでしょうか?
物語の都合上、あまり詳しい内容は言えません。
最初から普通の高校生の日常と違う部分があり、1章の終わりに早くも驚きのピークを迎えます!
あとは皆さんが実際に読んで楽しんでください。
青くて痛くて脆い
おすすめ度 ★★★★☆
田端楓は大学一年生にして、人に不用意に近づきすぎないことと誰かの意見に反する意見を口に出さないことを人生のテーマに掲げます。
静かに大学生活を送りたいと願っていたときに、秋好寿乃と出会います。
彼女は授業で質問と称して理想論を言う、痛い奴でした。
そんな彼女と「なりたい自分になる」ための活動として、モアイという団体を作ります。
最初は2人だけの団体で、2人だけの好きなことをやっていましたが、いつしか団体は大きくなり、当初の形とは変わってしまいました。
いわゆる「意識高い系」の学生団体になってしまったモアイに、もう楓の居場所はありません。
一緒に理想を追いかけていた秋好も、もうこの世界にはいません。
秋好のために、理想を取り戻すために、楓はモアイと闘うために動き出します。
住野よるさんの5作品の中で、特にメッセージ性の強いものではないかなと思います。
主人公たちのやっていることは好ましくありませんが、それもあってとてもハラハラする作品となっています。
後半から物語は怒涛の展開を繰り広げるので、読むのをやめるタイミングがわからなくなります。
それぐらい、続きが気になって仕方がない!
さいごに
いかがでしたか?
個人的には『か「」く「」し「」ご「」と「』がお気に入りです。
ですがもちろんこれは個人の感想なので、皆さんも自分のお気に入りの一冊を見つけてみてください。
全ての作品に言えることですが、物語の良さをすべて語ろうとするとどうしてもネタバレになってしまいます。
それが住野よるさんの作品は特に多いのです。
なので100%の魅力を伝えることは難しいのですが、少しは伝わっていれば幸いです。
ネタバレの部分が気になる方はぜひ読んで確かめてください。
各項目でリンクは貼っていますが、下にまとめてもう一度載せています。
購入は以下のリンクからどうぞ!
内容は全く違うものなので、順番にこだわらず気になったものから読んでください。
ただ、最終的には全作読むことをおすすめします!笑
ちなみに3作目以降は単行本ですが、2作目は最近文庫化したのでお買い求めやすいですよ。
それでは次の記事でお会いしましょう!
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