森の匂いがした。/「羊と鋼の森」宮下奈都

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こんばんは、雫です。

 

大阪北部地震、皆さんは大丈夫でしたか?

 

私は大きな被害はなく助かりましたが、震源地に近いところに住んでいるので今も恐怖と闘いながら生活しています。

 

大学が思ったより被害が大きかったようで、日曜日まで休講になりました。

この機会に本をいっぱい読もうと思います。

 

 

今日紹介する本は、宮下奈都さんの「羊と鋼の森」です!

 

2016年の本屋大賞に選ばれた作品で、現在映画公開中です。

 

タイトルだけだとどういう内容なのかイメージしにくいかもしれませんが、本当に一言で説明すると、ピアノの調律のお話。これだけです。しかし、そんな浅いものではなく、すごくひたむきでいい話なんです。

調律だけでこんなに人は心動かされるのか、と思うほどです。

 

そして何より、情景が綺麗!

文章を読んだだけでここまで綺麗な情景が浮かぶ本は他にないと思います。

 

 

映画化されている今のうちに本を読みましょう。

そして映画を見に行きましょう!

 

ちなみに私は公開2日目に映画を見に行きました。

(そのわりに記事の更新が遅くなってしまいましたが……。)

映画の方の感想も後で少しだけ書こうと思います。

 

ぜひ今のうちに読んで、映画も見てみてください。

 

 

 

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あらすじ

 

高校生だった主人公の戸村は、教室に残っていたというだけの理由で来客を案内するように頼まれる。

来客を案内した先の体育館で、今まで聞いたことのないような綺麗な音を耳にする。

それが戸村とピアノとの出会い、板鳥さんの調律との出会いだった。

ピアノを弾いたこともなかった戸村は、初めて調律に立ち会い、ピアノから出る森の匂いに魅了されて、調律師を目指す。

専門学校を出たあと、最初に調律していた板鳥さんのいる楽器店に就職する。

どうすれば上手く調律ができるのか、どんな音を出せばピアノの持ち主に満足してもらえるのか。

時に喜ばれ、時にやり直しを要求され、苦労し、悩みながらも日々調律に励む。

 

 

 

こんな人におすすめ!

 

何かを目指したい人、一生懸命になりたい人。

・何かを始めたばかりで焦っている人。

・綺麗な小説を読みたい人。

 

 

評価ポイント

 

読みやすさ ★★★★☆

意外性 ★★☆☆☆

世界観 ★★★★★

 

おすすめ度 ★★★★★

 

意外性のある作品ではないですが、世界観というかピアノの音の描写が素晴らしいんです!

読んでいるとどんどん心が落ち着いてきますよ。 

 

 

おすすめポイント

 

情景が美しい

 

「森の匂いがした。秋の、夜に近い時間の森」

 

物語はこの一文から始まります。

なんとも美しいと思いませんか?

これは、ピアノの音を表しているんです。それがまた美しい。

 

私は正直、ピアノなんてほとんどできません。

しかし、それでもピアノの音と森がぱっと頭に浮かびました。

 

もしそれでも何も感じない人がいたら、もしかしたらあまりおすすめできないかもしれません。

でもきっと、多くの人には伝わっているんじゃないかと思っています!

 

 

重みのあるセリフが多い

 

主人公の戸村が、周りの調律師やピアニストの言葉で励まされ、成長していく様子が描かれています。読んでいて、自分も励まされているような感覚になってきます。

 

例えば、これ。

 

「焦ってはいけません。こつこつ、こつこつです」(板鳥)

 

どうすれば調律が上手くなるのかと戸村が焦っていたときに、板鳥さんが言ったセリフです。

できなくて焦る気持ちは分かりますが、焦ってはいけない。

 

膨大な、気が遠くなるようなこつこつから調律の仕事はできているんです。

 

 

だんだんと一人で調律の仕事に行けるようになった戸村ですが、お客さんからやり直しを要求されてしまいます。

次のセリフは、落ち込んでいる戸村に先輩の調律師である柳さんが言った言葉です。

 

「いいんじゃないの。怖けりゃ必死になるだろ。全力で腕を磨くだろ。もう少しその怖さを味わえよ。怖くて当たり前なんだよ。今、戸村はものすごい勢いでいろんなことを吸収してる最中だから」(柳)

 

 

主人公と同じ立場で物語を見ることができる

 

皆さんは、ピアノの調律をしているところを見たことがありますか?

 

おそらくほとんどの人がないのではないでしょうか。

私も見たことはありません。

それどころか、調律がどういうものなのか具体的に想像すらできません。

 

それは、主人公も同じです。

 

調律を見るのも初めてだし、そもそも調律が何かも分からない。

そんな状態から調律師を目指します。

 

なので主人公の気持ちに入り込みやすいかな、と思います。

 

 

調律師になった後も、分からないことが多い中、先輩の柳さんや板鳥さん、双子の和音と由仁など、いろんな人に励まされ、気づかされていく様子が描かれています。

主人公と一緒に成長できる物語です。

 

 

 

実は奥が深い調律

 

本を読み進めるうちに、調律の仕事が具体的にどんなものかは分かってきました。

 

でも、ただピアノの音を調整する仕事、ではなく、けっこう奥が深いんですよね。

 

作品の中にもありますが、ピアノの調律をお願いされるということは、持ち主がこれから弾こうとしてくれているということです。

どんなに状態の悪いピアノでも、これからに希望がある。

調律は、これからの希望のための仕事なんです。

 

 

また、調律の際にお客さんから音のリクエストをされるのですが、 どういう音を望んでいるのかをきっちり汲み取らないといけません。

柔らかい音を知った上でかたい音を望んでいるのか、かたい音しか知らないのか。

なんとも難しいですね。

作中ではゆで卵を例に説明していて、なるほどなぁと納得しました。 

 

 

映画を見た感想

 

映画はほとんど原作に忠実だったんじゃないかなと思います。

ただもちろん、映画では省略されている部分や深く触れられていない部分もあるので、原作を読んでからの方が理解が進みやすいでしょう。

 

山崎賢人さんが主演なのですが、個人的には主人公の戸村のイメージに合っているなと感じました。

 

原作が好きで映像化を嫌う方もけっこういらっしゃいますが、この作品に関しては特に不満な点もなく、原作も映画もどちらもよかったです。

 

ときどき出てくる風景がすごく綺麗なのですが、せっかくなのでまずは原作を先に読んで、情景を自分でイメージしてみてほしいです。

そのあとで映画と自分のイメージを照らし合わせてみるのはいかがでしょうか?

 

 

 

最後に

 

 何度も言いますが、本当に情景が綺麗な作品です。

 

ピアノや調律に詳しくない人でも楽しめるものだと思います。

(私も全く分からないながらも十分楽しめました!)

 

何かを頑張るのっていいな、ひたむきな努力っていいな。

そう思わせてくれます。

 

言いたいことが多すぎて上手くまとめられませんでしたが、それぐらい自信を持っておすすめできる本です!

 

まだ、映画が公開中なので、この機会にぜひ原作を読んで、そのまま映画館に足を運びましょう!

 

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ここまでご覧いただきありがとうございました!
また次の記事でお会いしましょう。

ありがとうございました!

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